Vol.5(2020年7月号)新宮茶

今年も、いいお茶出来ました。

山峡の小さな村を舞台に受け継がれるお茶づくり

緑豊かな参道を抜けた先にたどりつく、四国のまんなか・愛媛県四国中央市新宮町。今年も地域をあげての茶摘みが行われました。山の斜面に沿って美しく整った茶畑の中に、脇さん一家の製茶場があります。新宮町のお茶づくりの中心を担い、生産・加工・販売を地域と手を取り合って営んでいます。脇さんのお茶づくりは、昔ながらの手もみ技法を生かし、人の目に守られたていねいな作業が基本。豊かな自然の中、のびのびと育った茶葉を大切に摘み取り、お茶にする。農家数の減少や、時代とともに課題も増える中、自然環境に左右される細かな作業を一つひとつ重ね、新たな魅力を探す―。
穏やかな心でお茶の未来を見守る姿が、ここにはありました。