大豆農家が豆腐づくりをする理由
愛媛県西予市は日本ジオパークに認定され、標高差約1400mを誇るダイナミックな地形が広がる。
漁業、農業、酪農とさまざまな食の宝庫であるこの場所で平野部である宇和町にて豆腐づくりをする「豆道楽」を訪れた。
「大豆栽培から豆腐づくりまで一貫で行うことは珍しくて、僕らは絶滅危惧種みたいなものなんです」と話すのは渡邊智幸さん。
あくまでも豆腐屋である前に、自分たちは農家であると強調する。
「フクユタカ」という大豆で濃厚かつ糖度が高いなめらかなくちどけの豆腐をつくりあげる姿はまさに職人。
地域の高齢化に伴い、耕作放棄地が増えつつある現状を少しでも改善すべく大豆以外にもぶどうなどの作物を育てたり、ひまわりを植えて地域の風景をつくる姿から本当の豊かさを考える。
(特集:愛媛県西予市「豆道楽」の豆腐)